Pythonで動画処理をやってみたいけれど、「動画処理って難しそう…」と手を出せずにいる方も多いのではないでしょうか?
画像処理でも難しいのに、動画処理となるとかなりハードルが高いイメージがありますよね。
本記事ではPythonでの動画処理方法を、初心者でも分かるように解説していきます。Pythonでどういった動画処理ができるのか、動画処理の方法、ライブラリの使い方、などをまとめました。
動画処理に興味のあるプログラミング初心者の方に読んでほしい内容となっています。
ぜひ本記事を、動画処理を学ぶきっかけにしてくださいね。
Pythonでどんな動画処理ができるか
まず、Pythonでどんな動画処理ができるか解説します。
次の4つの項目に分けて説明しましょう。
- 動画処理とは?
- 動画処理とはどのようなことを行うか?
- Pythonで動画処理を行うには?
- Pythonを使ってできる具体的な動画処理の例
そもそも動画処理とは何なのか、ということも重点的に解説しますね。
動画処理とは?
動画処理とは、動画の加工やノイズの除去、解析などをコンピュータを使って行うことです。アルゴリズムを作成し、コンピュータに動画を処理する動作をさせることを目的とします。
動画処理には、画像処理と同じ処理手法が使われています。動画処理を行う際は、動画を1フレームごとに切り分け、画像として処理していくのが基本です。
画像処理とやり方は同じですが、何回も処理を行う必要があり、必然的にデータ量も多くなります。そのため、データ量を削減するために圧縮技術なども求められるでしょう。
画像処理についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
動画処理とはどのようなことを行うか?
動画処理では次のようなことを行います。
- 動画ファイルの読み込み
- 動画ファイルの作成
- 画像のトリミングやリサイズ
- ノイズの除去
- ビデオの偽信号の除去
- 動画内で動く物体の検出
- フレームごとのブレを補正
- 動画の画質を向上させる
このような処理を全てPythonで行うことが可能です。
Pythonで動画処理を行うには?
Pythonで動画処理を行う場合、OpenCVというライブラリが必要です。OpenCVは「Open Source Computer Vision Library」の略であり、画像処理のために使われるものです。しかし、動画処理でも画像に分解して処理を行うため、OpenCVを使うことができます。
OpenCVはオープンソースであり、商業問わず誰でも無料で使用できます。また、PythonだけでなくC言語やC++、Javaなどでも使うことができます。
また、OpenCVは他のライブラリと組み合わせることでさらに効果を発揮します。たとえばScipyやNumpyなどと組み合わせて、より高精度な動画の解析が可能です。
Pythonを使ってできる具体的な動画処理の例
Pythonを使ってできる具体的な動画処理の例を紹介しましょう。
まず分かりやすい例が、監視カメラ映像での活用です。
監視カメラに怪しい人物が映っていないかPythonで検知することができます。怪しい人物がいた場合は管理者にメッセージを送ることができます。
ほかには、医療分野でも動画処理は用いられています。
心臓や関節の動きを検知しどういった状態か解析する、などの使われ方がされていますね。
また、ロボット開発でも動画処理は使われていますね。
このように、動画処理は幅広い分野で活用されています。
Pythonで動画処理をする方法
次にPythonで動画処理を行う方法を解説しましょう。まず動画処理を行う前準備を紹介します。
動画処理を行うには、次の3つの準備が必要です。
- パソコンを購入
- Anacondaをインストール
- OpenCVをインストール
準備について、ひとつひとつ詳しく解説しましょう。
準備1.パソコンを購入
まずは動画処理が行えるパソコンを購入しましょう。なるべくスペックの高いパソコンを購入した方が、ストレスなく開発ができます。
メモリはできれば16GB以上が良いです。また、ストレージはSSDの方が処理が速くおすすめです。
準備2.Anacondaをインストール
続いてAnacondaをインストールしましょう。Anacondaとは、Pythonライブラリを一括でインストールできるソフトウェアです。
Anacondaを使うことで、機械学習ライブラリが一括でそろえられます。初心者はライブラリのインストールに苦労すると思うので、Anacondaを使うのが良いでしょう。
準備3.OpenCVをインストール
続いてOpenCVをインストールします。OpenCVは動画処理を行う上で欠かせないライブラリです。OpenCVも他のライブラリ同様、Anacondaからインストールできます。
OpenCVの基礎動作は次の3つです。
- OpenCVで動画を読み込む
- OpenCVで動画のプロパティを取得
- OpenCVで動画のプロパティを指定
動画処理を行うなら、まずはこの3つのやり方をおさえましょう。
3つのやり方について簡単にですが解説しますね。
1.OpenCVで動画を読み込む
まずはOpenCVで動画を読み込むやり方です。動画を読み込む際はVideoCaptureメソッドを使います。たとえば、次のように書きます。
import cv2
cap = cv2.VideoCapture(‘【動画ファイルのパス】’)
print(cap.isOpened())
cap.release()
VideoCaptureに動画ファイルのパスを指定するだけで動画が読み込めます。あとは正常に動画が読み込めたかどうかisOpenedメソッドで確認しましょう。正常に読み込めたならTrueを返してくれます。
読み込んだ動画を閉じる場合はreleaseメソッドを使います。
2.OpenCVで動画のプロパティを取得
続いて、動画のプロパティを取得する方法を解説します。動画のプロパティを取得するにはgetメソッドを使います。たとえば、動画の幅や高さを取得するには次のようにします。
import cv2
cap = cv2.VideoCapture(‘【動画ファイルのパス】’)
print(cap.isOpened())
print(cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_WIDTH))
print(cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_HEIGHT))
cap.release()
CAP_PROP_FRAME_WIDTHで動画の幅、CAP_PROP_FRAME_HEIGHTで高さを取得できます。他にも取得できるプロパティはあります。
import cv2
cap = cv2.VideoCapture(‘【動画ファイルのパス】’)
print(cap.isOpened())
print(cap.get(cv2.CAP_PROP_FPS))
print(cap.get(cv2.CAP_PROP_FRAME_COUNT))
print(cap.get(cv2.CAP_PROP_POS_FRAMES))
cap.release()
CAP_PROP_FPSで1秒あたりのフレーム数、CAP_PROP_FRAME_COUNTで全てのフレーム数、CAP_PROP_POS_FRAMESで現在のフレームの位置がそれぞれ取得できます。
3.OpenCVで動画のプロパティを指定
最後に、動画のプロパティを指定する方法をみていきましょう。一部のプロパティのみですが、setメソッドを使うことで値を変更することが可能です。
import cv2
cap = cv2.VideoCapture(‘【動画ファイルのパス】’)
print(cap.isOpened())
print(cap.set(cv2.CAP_PROP_POS_FRAMES, 100))
cap.release()
上記では、setメソッドで動画の現在位置を変更しています。
Pythonでの動画処理を学ぶうえでおすすめの本
ここで、Pythonで動画処理をするにあたっておすすめの本を紹介します。
増補改訂版 図解でわかる はじめてのデジタル画像処理
動画処理を学ぶ前に、画像処理の理解が必要です。本書は画像処理の基礎をおさえるのに最適な本です。
図が多く挿入されており解説文も分かりやすいです。デジタル画像とは何か、カラー画像の仕組み、など幅広く勉強できますよ。
画像処理についてはこちらの記事で詳しく解説しています!
Pythonで始めるOpenCV4プログラミング
OpenCVを使った画像処理、動画処理の方法を解説した本です。開発環境の準備方法から動画処理の各手法まで、サンプルプログラムを交えて解説がされています。
また、ディープラーニングを利用した解析の方法まで説明があります。
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まとめ
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まとめ
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まとめ
本記事では、Pythonでの動画処理について解説しました。動画処理の基礎がお分かり頂けたかと思います。
Pythonで動画処理を行うにはOpenCVの理解が必要です。まずはOpenCVで画像処理ができるようになることを目指すのが良いでしょう。
今回解説した通り、動画処理はあらゆる分野に応用されています。ぜひ動画処理の勉強をしてみてくださいね。