2章では、AnacondaとJupyter Notebookを利用して、Pythonを学習する環境を構築していきます。
・データサイエンスに特化したPythonの環境構築をしたい
・勉強をしやすいプラットフォームを利用したい
という方は本章で、一緒に環境構築をしていきましょう。
「Jupyter NotebookやAnacondaとは何か?」、「Pythonの学習環境を構築する方法」、「Jupyter Notebookの基本操作やショートカットキー」を解説しています。
ぜひ、最後までご覧ください。
いち早くPythonの学習を始めたい方は、環境構築をせずに「Google Colab」を利用しても構いません。
本連載講座【Python 基礎編】では、「プログラミング未経験の方」が挫折せずにPythonの基礎を学ぶことができます。
プログラミングを始めて学ぶ方が理解できるよう、丁寧に解説しています。
さらに、学んだ内容を身につけるための演習問題も用意しています。
・Pythonを挫折せずに学習したい
・無料でPythonを確実に習得したい
このような考えを持っている方は、Tech Teacherが運営する【Python 基礎編】を用いて、Pythonの学習をすることをお勧めします!
<目次>
1章:Pythonの特徴・概要
2章:環境構築と基本操作
3章:出力関数print()
4章:数値の型(int、float)と算術演算子
5章:文字列の操作(len・抽出・結合)
6章:真偽値(True・False)・論理演算(AND、OR、NOT)・比較演算子
7章:変数
8章:if文による条件分岐
9章:リストと辞書
10章:for・whileによる繰り返し(ループ)処理
11章:関数の作り方・使い方
12章:クラスとモジュール
Jupyter Notebookを利用しよう
引用:https://towardsdatascience.com/the-complete-guide-to-jupyter-notebooks-for-data-science-8ff3591f69a4
Jupyter Notebookとは
Jupyter Notebook(ジュピターノートブック)は、Jupyterプロジェクトの一環として作成され、関連のドキュメント作成や共有を行うための無償のWebアプリです。
プログラム、実行結果、メモをノートに書いて残せるアプリケーションで、実行結果を逐次確認しながらコードを書くことができます。
また、ファイルやフォルダのアップロード、操作方法、結果の出力方法が直感的に分かりやすいのも特徴です。
Anacondaとは
Anacondaは、データサイエンス、機械学習などの開発で便利なツールをまとめた、Anaconda社が提供するプラットフォームです。
Anacondaでは、Python向けのパッケージだけでも1000以上が公開されています。
numpy | ベクトルや行列などの科学計算の基本ライブラリ |
---|---|
pandas | データ解析を支援する機能を提供するライブラリ |
scipy | 数学・科学・工学のための数値解析ライブラリ |
matplotlib | グラフを表示する可視化ライブラリ |
beautifulsoup4 | WebサイトのHTMLから情報を抽出するためのライブラリ |
といったPythonの定番ライブラリも同封しています。
インストール直後から、データサイエンスや機械学習で必要となるパッケージが利用可能であり、すぐに開発を始めることができます。
また、Jupyter Notebookは、Anaconda Navigator(アナコンダナビゲーター)から起動して動かします。
Anacondaをインストール
Windows
ここでは、WindowsでAnacondaをインストールする方法を説明します。
今回はWindows11を用いて説明していますが、Windows10でもやり方は同じです。
1. Anacondaのパッケージをダウンロード
Anacondaのパッケージをダウンロードするために、以下のURLにアクセスしてください。
アクセスができたら、右上の『Free Download』ボタンをクリックしてください。
次に、下にスクロールすると以下のような表示があるので、Windows版のダウンロードリンクをクリックしてください。
クリックするとインストーラーのパッケージがダウンロードされます。
2. Anacondaのインストール
先ほどダウンロードしたパッケージをダブルクリックで実行します。
初期画面で『Next』をクリックするとライセンスの同意に関するウィンドウが表示されます。よく読んで『I Agree』をクリックしましょう。
次のウィンドウでは、特別な理由がない限り『Just Me』を選択し、『Next』をクリックします。
次のウィンドウで表示されるインストール先は、特にこだわりがなければデフォルトのままで大丈夫です。
また、右のような画面が表示されたら、画像のように『Register Anaconda3 as my default Python (バージョン名)』のみにチェックを入れ、『Install』をクリックします。
これでAnacondaのインストールが完了しました。
Mac
次に、MacOSでAnacondaをインストールする方法を説明します。
1. Anacondaのパッケージをダウンロード
Anacondaのパッケージをダウンロードするために、以下のURLにアクセスしてください。
アクセスができたら、右上の『Free Download』ボタンをクリックしてください。
次に、下にスクロールすると以下のような表示があるので、MacOS版のダウンロードリンクをクリックしてください。
クリックするとインストーラーのパッケージがダウンロードされます。
2. Anacondaのインストール
先ほどダウンロードしたパッケージをダブルクリックで実行します。
ダウンロードしたパッケージを実行すると、「はじめに」、「大切な情報」、「使用許諾契約」に関するウィンドウが表示されるので、内容を確認して、『続ける』をクリックします。
次に、「ソフトウェア使用許諾の条件」を確認し「同意する」をクリックしましょう。
その後、「インストール先を変更」をクリックします。
インストール先を変更せずにインストールすることも可能ですが、変更しない場合は「/opt/anaconda3」にインストールされます。
インストール先を変更しない場合、管理者権限(パスワードの入力)が必要となり、面倒なので「インストール先の変更」をお勧めします。
「インストール先を変更」をクリックした後に、「自分専用にインストール」を選択します。
この操作によって、anacondaが
「/Users/ユーザー名/opt/anaconda3」 にインストールされます。
そして、「インストール」をクリックします。
これでAnacondaのインストールが完了しました。
インストールできなかった方へ
「Google Colab」ではインストール・環境構築などの面倒な準備を行わずに、ブラウザから直接Pythonを記述・実行できる無料のサービスです。・
操作方法もJupyter Notebookと似ており、とても分かりやすいので、「環境構築ができなかった方」や「環境構築をやりたくない人」はぜひ「Google Colab」をご利用ください。
一人一人のPCの設定が異なるため、上記の方法でうまくインストールできない場合があります。
どんなに調べても、自分のPCにあった対処法が出てこない…
と、環境構築に苦労する人も多いでしょう。
・インストールできなかった方
・最短でデータサイエンスを学習したい方
このような方は、本blogを運営するプログラミングの家庭教師『Tech Teacher』にご相談ください。
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そのため、理解できない箇所は何度も分かるまで説明を受けることができます。
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まとめ
・魅力1. 担当教師によるマンツーマン指導
・魅力2. オーダーメイドのカリキュラム
・魅力3. 3,960円/30分で必要な分だけ受講
質問のみのお問い合わせも受け付けております。
Jupyter Notebookの使い方
Jupyter Notebookの操作手順
ここでは、Jupyter Notebookの起動からノートブックの基本操作までを説明します。
1. Jupyter Notebookの起動・準備
まず、Jupyter Notebookを起動してみましょう。
Jupyter Notebookの起動方法は主に2つあります。
- コマンドプロンプト(ターミナル)から直接起動する
- Anaconda Navigatorから起動する
コマンドプロンプト(ターミナル)から直接開く場合、コマンドラインに
「jupyter notebook」と入力すれば起動できます。
Anaconda Navigatorから開く場合、まずAnaconda Navigatorのアプリケーションを起動します。
Anaconda Navigatorが起動したら、スクロールして『Jupyter Notebook』を探します。見つかったら、『Launch』をクリックしてください。
これで、Jupyter Notebookを開くことができました。
Jupyter Notebookを開くと、画像のような画面が表示されます。
右上の方にある『New』をクリックし、『Folder』を選択します。
すると名前がついていないフォルダ(Untitled Folder)が作成されるので、作成したフォルダの名前の左にあるチェックボックスをクリックします。
画面上部に表示される『Rename』をクリックし、名前を変更します。
ここで作成したフォルダがこの先の作業フォルダになると思うので、分かりやすい名前を付けておきましょう。
作成したフォルダを開くと以下のようになります。
画面右上の『New』クリックし『Python』を選択することで、Pythonのノートブックを作成することができます。
これでJupyter Notebook環境でPythonを使用できるようになりました。
ノートブックの基本操作
では、作成したノートブックをクリックして開いてみましょう。
Jupyter Notebookでは1つのノートブックに複数のセルを作り、そこにコードや文章を書いていきます。
1番上のセルを選択し、以下ようなコードを書いて『Run』ボタンで実行してみましょう。
print('Hello, World!')
入力のすぐ下に出力が表示されます。
セルの種類は『Code』のほかに『Markdown』『Raw NBConvert』などがあり、画面上部のメニューから選択できます。必要に応じて使い分けましょう。
最後に、画面上部の各ボタンの使い方を確認しておきましょう。
Jupyter Notebookのショートカットキー
最後にJupyter Notebookでよく利用する便利なショートカットキーについて紹介します。
頻繁に使うショートカットキーを知ることで、指のホームポジションを維持することができ、作業を効率化することができます。
ショートカットキーを解説する前に、「コマンドモード」と「編集(Edit)モード」について説明します。
コマンドモードとは
コマンドモードは、セルに対するショートカットコマンドを受け付ける状態を指します。
具体的には、セルを上下に追加したり、必要のないセルを削除したりできる状態を指します。
コマンドモードでは、図のように枠が青色の状態となっています。
テキストボックスの左側付近をクリックするとコマンドモードとなります。
編集(Edit)モードとは
編集モードは、セルの中に文字を書いたり、書いた文字に対する操作を受け付ける状態を指します。
編集モードでは、図のように枠が緑色の状態となっています。
テキストボックス内をクリックすると、編集モードとなります。
次のようなショートカットキーを利用して、モードを変更することもできます。
『Enter』 | 「コマンドモード」→「編集モード」 |
---|---|
『Esc』 | 「編集モード」→「コマンドモード」 |
コマンドモード ショートカットキー
次に、コマンドモードでのショートカットキーについて解説します。
今回、解説するショートカットキーは頻繁に利用するものを厳選したのでさらに詳しく知りたい方はぜひ調べてみてください。
また、「Windows」と「Mac」で一部のショートカットキーが異なるので注意が必要です。
また、セルの枠が青色の状態であることを確認しましょう。
Windows
『K』 | 上のセルを選択 |
---|---|
『J』 | 下のセルを選択 |
『A』 | 上にセルを追加 |
『B』 | 下にセルを追加 |
『DD』 | 選択しているセルを削除 |
『Y』 | 「Codeセル」に変更 |
『M』 | 「Markdownセル」に変更 |
『Ctrl』+『S』 | 保存 |
『Shift』+『Enter』 | セルを実行し、下のセルに移動 |
『Ctrl』+『Enter』 | セルを実行 |
『Shift』+『M』 | 複数のセルをマージして一つのセルにまとめる |
『H』 | ショートカットキーの表示 |
Mac
『K』 | 上のセルを選択 |
---|---|
『J』 | 下のセルを選択 |
『A』 | 上にセルを追加 |
『B』 | 下にセルを追加 |
『DD』 | 選択しているセルを削除 |
『Y』 | 「Codeセル」に変更 |
『M』 | 「Markdownセル」に変更 |
『command』+『S』 | 保存 |
『Shift』+『Enter』 | セルを実行し、下のセルに移動 |
『command』+『Enter』 | セルを実行 |
『Shift』+『M』 | 複数のセルをマージして一つのセルにまとめる |
『H』 | ショートカットキーの表示 |
『A』はAbove(上)、『B』はBottom(下)と結びつけると覚えやすいです
編集モード ショートカットキー
最後に、編集モードでのショートカットキーについて解説します。
セルの枠が緑色の状態であることを確認して、利用しましょう。
Windows
『Ctrl』+『]』 | インデント |
---|---|
『Ctrl』+『[』 | ディデント |
『Shift』+『Enter』 | セルを実行し、下のセルに移動 |
『Ctrl』+『Enter』 | セルを実行 |
『Ctrl』+『S』 | 保存 |
『Ctrl』+『/』 | 選択部分をコメントアウト |
『Ctrl』+『Shift』+『Minus』 | セルを分割 |
Mac
『command』+『]』 | インデント |
---|---|
『command』+『[』 | ディデント |
『Shift』+『Enter』 | セルを実行し、下のセルに移動 |
『Ctrl』+『Enter』 | セルを実行 |
『command』+『S』 | 保存 |
『command』+『/』 | 選択部分をコメントアウト |
『command』+『Shift』+『Minus』 | セルを分割 |
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