コロナ禍をきっかけに、大人も子どもも、家にいる時間が増えました。学校でパソコンを使う授業がある・将来はパソコンを使いこなしてもらいたいなどのきっかけで、お子さんが家で使えるパソコンの購入を考えるご家庭が増えてきました。
こちらでは、家庭で共有するパソコン選びのポイントや、おすすめのパソコンをご紹介します。
パソコンを使いこなせる子になってほしい
2020年にNECとレノボ・ジャパンが行った「家庭における子供専用PCに対する意識と利用状況による調査」によると、小学生がパソコンを所有している家庭は20%台であることがわかりました。
これが中学生になると30%を超えます。
同時に、コロナ禍をきっかけに所有率が約4%上がったことも報告されています。
また、お子さんが使えるパソコンを購入する理由でもっとも多い意見は「学校の授業で使うから」でした。
このように、小学生のうちにパソコンを準備するご家庭が増えています。
パソコンを使う授業は何年生から?
小学校でのパソコンの授業は、早い学校では小学1年生から始まります。
最初はマウスの使い方から。次にタイピングやプログラミング、文書や図の作成と続きます。
小学校のパソコンの授業については、こちらの記事で詳しく解説しています。

いつから家庭で使わせるべき?
パソコンを使い始めるのに、早すぎるということはありません。
未就学のお子さんが学習系の動画を観たり、ドリルをしたりすることができるコンテンツも増えているからです。
パソコンの基本的な使い方やタイピングに早くから慣れておくと学校の授業もスムーズに受けられます。
子ども向けパソコン選びで注意するポイント
量販店へ行って「小学生向け」・「手ごろな価格」だけの条件で選んでもらうと、同じ価格でも、初心者向けのスペックの低いものを勧められる場合があります。
また、目的をはっきりさせておかないと、パソコンを買うつもりがタブレットと迷う結果になってしまうこともあります。
購入後に「使いにくい」・「やりたいことができない」などの理由で使えなくなる場合もありますので、以下の点を決めてから選ぶのがおすすめです。
子ども専用か家族と共有か
いきなりお子さん専用に準備する必要はありません。最初は、家族や兄弟で共有しましょう。家族で共有する方が不具合に気づきやすく、メンテナンスもしやすいです。
パソコンかタブレットか
タブレットは手軽で便利な上、音声入力やフリック入力の方が楽な点もあります。
しかし、画面が小さいので、長時間使うと目が疲れたり頭が痛くなったりすることもあります。
マウス操作やタイピングなどを含めたパソコンの操作を覚えることは大変重要ですので、まずはパソコンを購入しましょう。
OSは、Windows?macOS?
OSといえば、一般的に使う用途では、WindowsかmacOSの2択と言われており、実際多くの人がこのどちらかを使用しています。
タイピング練習やネットを使った学習に使うのであれば、WindowsでもMacどちらでもよいです。
ただ、利用者が多いWindowsのみに対応したソフトやプログラムも多く存在しますので、特別なこだわりがないならWindowsを選びましょう。
macOSを選ぶとパソコンも決まるので、ここではWindowsのパソコンの選び方について解説します。
予算を決めよう
パソコンって何年で買い替えるの?
一般的にパソコンの寿命は5年程度といわれています。
寿命の要因は、大きく分けるとソフトウェアのサポート終了とパソコン自体の故障です。この間、心おきなく使えるものを選びましょう。
パソコンの価格って何で決まるの?
パソコンの価格は大きく次の二つで決まります。
- スペック
- パソコン本体の素材やデザインの違い
もっとも重要なスペック
パソコンの価格を決める要素として最も重要なのが、処理能力を決めるCPUやメモリ、ストレージなどのスペックです。
低価格のパソコンのほとんどは、スペックが必要最低限に抑えられています。
また、液晶ディスプレイがフルHDでない、指紋認証や顔認証などの生体認証機能がついていないなど、ディスプレイの鮮明さや機能も控えめになっています。
価格を抑えるためにすべての面で最低レベルのパソコンを選んでしまうと、お子さんの成長に合わせてパソコンでやりたいことが拡がった際に、対応ができなくなることがありますのでご注意ください。
パソコン本体の素材やデザインの違い
低価格のパソコンは、本体の素材がプラスチック製であることが多いです。
逆に10万円を超えるものは、軽さと強度を両立するためにアルミニウムなどを使用していることが多く、見た目も美しいです。
また、インチ数の小さなモバイルパソコンの方が、一般的な15インチ程度のパソコンよりも価格が高いです。
これは、持ち運びの際の衝撃にも耐えられるよう、強度を上げてあるためでもあります。
パソコンは安いものは3万円台、高いものは20万円以上と幅が広いですが、外に持ち出さず家族で使うなら、スペックは標準・素材やデザインはオーソドックスな7万円前後のものが最もおすすめです。
Microsoft Officeも購入しよう
Microsoft Officeは、WordやExcel、PowerPointなどが統合されたアプリで、学校の授業でも必要になります。
Officeが標準搭載されたモデルであれば、購入後すぐに使いはじめられるので便利です。
あとで必要になってから購入することも可能です。
おすすめの画面サイズ
パソコンをより快適に使うために、画面サイズの大きなものを選びましょう。15インチ程度のモデルがおすすめです。
ただし、持ち運びには不向きなので注意してください。
スペックを確認しよう
次に、おすすめのスペックについて解説します。
主な用途として、WEBページの閲覧・動画視聴・Microsoft Officeの使用・年賀状作成・「マインクラフト」で遊ぶ・Scratchなどのビジュアルプログラミングができる、などを想定しています。
CPU
2021年現在で、最もおすすめのCPUは
- インテルのCore i5-1135G7(第11世代)
- AMDのRyzen 5 4500U
です。
メモリ
メモリは最低でも4GBを、できれば8GBを選びましょう。
ストレージ
ストレージはSSDを選びましょう。SSDの方がHDDより起動が速く故障も少ないです。最近はデータを保管できるクラウドサービスも増えてきていますが、お子さんがクラウドを使いこなすのは難しい場合もあるので、256GBがおすすめです。
液晶
成長期のお子さんの眼に負担がかかりにくいものを選びましょう。
FHD(1920x1080)液晶がおすすめです。他には、IPSは眼に優しく、広視野角のものは見やすいです。
また、sRGBカバー率が90%以上あると色が鮮やかに表示されるので、より見やすくなります。
修理保証
保証期間も確認しましょう。近くに詳しい人がいない場合「技術的な質問の電話サポート」の有無や期間も確認しておくとよいです。
中には「他社の周辺機器やソフトのサポート」を行っているメーカーもあります。
必須ではありませんが、必要に応じてこのようなサービスの加入も検討しましょう。
子どもにおすすめのパソコン6選
それでは、2021年に発売中のパソコンの中から、お子さんを含む家族で共有して使うのに適したおすすめのパソコンをご紹介します。
スペックは、以下の構成を参考にしました。
CPU:Core i5-1135G7 / Ryzen 5 4500U
メモリ:8GB
ストレージ:256GB SSD
ディスプレイ:15.6インチ / 14インチ FHD
※なお「仕事でもPCゲームでもがっつり使いたい」という用途には向きませんので、ご注意ください。
デル Inspiron 15 5000(5505)
引用元:Dell 公式サイト
CPU | Ryzen 5 4500U |
ストレージ | SSD |
ディスプレイ | 15.6インチ FHD 広視野角 |
処理性能は高いのに価格が安いので、コストパフォーマンスが大変高い製品です。
デザインもよく、おすすめのパソコンです。
レノボ ThinkBook 15 Gen 2(第11世代インテル)
引用元:Lenovo 公式サイト
CPU | Core i5-1135G7 |
ストレージ | SSD |
ディスプレイ | 15.6インチ FHD IPS |
「100% sRGB」のディスプレイを選択できるのが特徴です。
一般的なノートパソコンにありがちな“くすんだ色”ではなく、比較的鮮やか、かつ、正確な色で画像や動画を表示できるのが特徴です。
デル Inspiron 15 5000 (5502)
引用元:Dell 公式サイト
CPU | Core i5-1135G7 |
ストレージ | SSD |
ディスプレイ | 15.6インチ FHD 広視野角 |
インテルプロセッサーを選びたい方向けとして、上でご紹介した Inspiron 15 5000(5505)のCore i5-1135G7搭載版です。
最新のインテル第11世代Coreプロセッサーを搭載したPCの中で、最も低価格のパソコンのひとつです。
レノボ ideapad S540(15)(第10世代インテル)
引用元:Lenovo 公式サイト
CPU | Core i5-10210U |
ストレージ | SSD |
ディスプレイ | 15.6インチ FHD IPS |
標準的なスペック・見やすいIPS液晶・素材にアルミニウムを使用していて強度を高めてあります。コストパフォーマンスがかなり高いです。
HP Pavilion 15-cs3000
引用元:HP 公式サイト
CPU | Core i5-10210U |
ストレージ | SSD |
ディスプレイ | 15.6インチ FHD IPS |
家族で共有して使う以外に、一般ユーザーがメインとして使うパソコンとしてちょうどいいパソコンです。
これも、標準的なスペック・見やすいIPS液晶・素材にアルミニウムを使用しています。
dynabook PZ55/M
引用元:Dynabook 公式サイト
CPU | Celeron、Core i5-10210U |
ストレージ | SSD |
ディスプレイ | 15.6インチ FHD |
国内の有名メーカーの中では低価格なパソコンです。マニュアル類も充実しているので、パソコン初心者でも安心して購入できます。
国内有名メーカーを選びたい方におすすめです。
※ネットで購入する場合は納期が遅いこともあります。納期の確認も必ず行うようにしましょう。
パソコンを買ったら
ペアレンタルコントロールを設定しよう
子どものパソコンを操作制限(ペアレンタルコントロール)する設定は簡単にできます。
使える時間や接続できるサイト制限の設定をしましょう。
おすすめの使い方
お子さんが自由に使えるパソコンがあると、できることが大きく拡がります。
最初にマウスの扱いに慣れるなら、ペイントやペイント3Dがおすすめです。また、子ども向けのタイピングやプログラミングの学習ができるサイトもたくさんあります。
さらに、大人気ゲーム「マインクラフト」をそれまでゲーム専用機で遊んでいた人も、初めての人も、パソコンにインストールしてみるなどいろいろなことに挑戦できますね。
プログラミングの家庭教師『Tech Teacher』
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まとめ
子どもは大人と同じことをやるのが大好きです。パソコンがあれば自然と使いたくなることでしょう。ぜひ、親子で一緒にパソコンを使って、いろいろなことを楽しんでください。
お子さんが使うことを前提とした家庭用パソコンは、ハイスペックでなくてかまいません。この記事を参考にして、あなたのご家庭にぴったりの1台を見つけてください。