そろそろお子さんにプログラミングを学ばせたい。でも、いきなりスクールに通わせるのはちょっと…。その前に家庭でできることは?親子で一緒に楽しむには?
こちらでは、お子さんがご家庭で手軽に楽しく学べる、おすすめのビジュアルプログラミング学習サイトをご紹介します。
プログラミングは小学生のうちから学ぼう
2020年に始まった小学校でのプログラミング教育に合わせ、お子さんにプログラミングを学習させたいと考えるご家庭が増えてきました。
小学生のプログラミング学習は、お子さんの創造力や論理的思考力を育むのに大変適しています。現在、世界中で子ども向けのプログラミング学習コンテンツがたくさん用意され、手軽に学習できるようになってきました。
初めて学ぶならビジュアルプログラミング言語がおすすめ
ビジュアルプログラミング言語とは
プログラミング言語にはJava・PHP・Python・Cなどさまざまな種類があります。テキスト言語とも呼ばれています。
それぞれの言語には得意分野があり、同じ意味の命令でも言語によって記述方法やルールが異なります。これらをひとつひとつ理解し、キーボードから正確に命令を入力するのは、初めてのお子さんには難しいことです。
そこで、必要な要素を見やすいブロックに置き換え、ブロックのドラッグ&ドロップの組み合わせでプログラミングできる言語が登場しました。これがビジュアルプログラミング言語です。
ビジュアルプログラミング言語では、文字をなるべくタイプしない、言語の違いを意識しないでプログラミングをすることができます。
ビジュアルプログラミング言語については、以下の記事で詳しく解説しています。

ビジュアルプログラミング言語をタイプ別に分けると
ビジュアルプログラミング言語はいくつかのタイプに分けられます。
一番有名なのが、Scratch(スクラッチ)に代表されるブロックタイプです。
ブロックタイプでは「10歩進む」とか「右に90度回転する」など、指示の書かれたブロックをマウス操作で組み合わせてプログラミングをします。
Scratchの他に、Microsoft、Apple、Googleもブロックタイプのビジュアルプログラミング言語のサイトを公開しています。
ブロックタイプの中にはJavaなどテキスト言語のコードを同時に表示するサイトもあります。
ブロックタイプの他には、フロータイプや独自のタイプもあります。これらは、ブロックタイプよりさらに直感的な手法でプログラムを作っていきます。
ビジュアルプログラミング言語が子どもにおすすめの理由
このように、ビジュアルプログラミング言語は見た目がわかりやすく、かつ簡単に操作できるので、お子さんが初めてプログラミングを学ぶのにぴったりの教材です。
また、子ども向けの教材はWEBブラウザ上で動作するものが多いので、難しい環境設定をすることなく学習を始められるのもおすすめの理由です。
家庭学習のメリット
ビジュアルプログラミング言語で学べるようになるにつれ、子ども向けのプログラミングスクールも各地に増えてきました。
それでも「スクールに通わせる時間がない」とか「スクールが近くにない」といった理由で参加できないこともありますし、すぐにスクールに通わせるのではなく、まずは自宅のパソコンでできることから始めてみたい、といった声も上がっています。
現在では、アメリカ発のプログラミング学習サイトの日本語版や、日本で作られた学習サイトも増えてきたので、基本的なことなら、スクールに通わなくても家庭で手軽に学習をすることができるようになりました。
最初は簡単なものから始めましょう。お子さんがプログラミングに取り組むときに重要なのは、始めから終わりまで自分の手でプログラムを作ることです。お子さんに合ったツールを使って、自分が組んだプログラムが思った通りに動く感動を味わわせてあげましょう。
こちらでは、お子さんが安心してプログラミング学習ができるビジュアルプログラミング言語の学習サイトの中から
- 初心者でもできる
- 無料
- 日本語版がある
- 対象年齢に小学生が含まれている
を満たす、おすすめのサイトをご紹介します。
子どもにおすすめの無料ビジュアルプログラミング学習サイト8選
Scratch
Scratchは、世界の40以上の言語に対応しています。また、プログラミング言語人気ランキングTIOBE INDEXでは、プロが使う世界中のプログラミング言語の中にあって常にトップ20位前後をキープしている、子ども向けビジュアルプログラミング言語の中では人気も実力もダントツの存在です。
小学校やプログラミングスクールで多く導入されているだけでなく、関連の本やサイトもたくさんありますので、家庭で非常に学びやすいのが大きな特徴です。
Scratchの専用サイトでは、世界のユーザーに作品を見せたり、改良しあったりすることができ、プログラミングの発展学習とともに、ネットリテラシーも併せて学習することができます。
Scratchについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。

教材タイプ | ブロックタイプ ビジュアル言語 |
開発元 | マサチューセッツ工科大学MITメディアラボ(アメリカ) |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | ブラウザ |
対象 | 未就学、小学生、中学生,高校生 |
無料 | 〇 |
Hour of Code
Hour of Code(アワー・オブ・コード)は、Code.orgが提供しているプログラミング学習教材です。
それぞれのアクティビティは1時間程度で学習できる教材内容になっています。「Minecraft(マインクラフト)」・「スター・ウォーズ」・「アナと雪の女王」などの人気のキャラクターを使った、さまざまな種類や難易度の教材が揃っているので、お子さんを飽きさせません。
各アクティビティには推奨の学年が明記されています。
また、丁寧な解説動画がついているので、初めてのお子さんでも一人で学べるようにできています(一部英語もあります)。
Code.orgのサイトには、Hour of Codeの他にも多数のコンテンツが用意されており、コンピュータ・サイエンスなども本格的に学べます。
タイプ | ブロックタイプ テキスト言語、ビジュアル言語 |
開発元 | Code.org(アメリカ) |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | ブラウザ、Windows、Android、その他 |
対象 | 未就学、小学生、中学生,高校生 |
無料 | 〇 |
MakeCode
MakeCode(メイクコード)は、Microsoftが提供しているビジュアルプログラミング言語で、「MakeCode for Minecraft」や「MakeCode for micro:bit」など、さまざまなものと組み合わせて使うことができます。
たとえば、「MakeCode for micro:bit」で使うmicro:bitは、イギリスBBCが中心となって開発した小さなコンピュータで、明るさ・温度・地磁気・加速度センサーやLED、出力端子を備えています。MakeCodeを使って簡単にプログラミングができるので、小学生でも、照度計や歩数計などの製作をすることができます。
MakeCodeはビジュアルプログラミング環境のほか、JavaScriptのテキスト入力画面に切り替えることができます。
小学校やプログラミングスクールの教材としても使われています。
※Minecraft、micro:bitは有料ですが、MakeCodeのサイト内でシミュレーション学習だけすることもできます。
タイプ | ブロックタイプ テキスト言語、ビジュアル言語 |
開発元 | Microsoft (アメリカ) |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | ブラウザ |
対象 | 小学生、中学生,高校生 |
無料 | 〇 |
Blockly Games
Blockly Gamesは、Googleが提供するBlockly(ブロックリー)というエディターで作られました。上でご紹介したHour of CodeやMakeCodeもBlocklyで作られています。
Blockly Gamesには8つのカテゴリーがあり、ループ・制御フロー・条件文・数式・関数などをゲーム形式で学べるようになっています。
ゲーム数はさほど多くありませんが、ヒントが少なく、また先に進むほど難易度が上がるので、親子で一緒に頭をひねりながら論理的思考力を育むことができます。
組み合わせたブロックをJavaScript、Pythonなどの複数のテキスト言語で表示することもできます。
タイプ | ブロックタイプ テキスト言語、ビジュアル言語 |
開発元 | |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | ブラウザ |
対象 | 小学生、中学生,高校生 |
無料 | 〇 |
プログル
プログルは、日本の小学校の先生のための教材として作られました。新学習指導要領に沿ったドリル形式の教材で、ご家庭でお子さんひとりでも学習がすすめられます。
対象が小学校高学年となっているのは、題材として公倍数や電気回路などの内容を扱っているためで、興味があれば下の学年のお子さんでも学ぶことができます。
日本製のブロックタイプに触れるなら、プログルがおすすめです。
タイプ | ブロックタイプ ビジュアル言語 |
開発元 | 特定非営利活動法人みんなのコード(日本) |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | ブラウザ |
対象 | 小学校高学年 |
無料 | 〇 |
Swift Playgrounds
Swift Playgrounds(スイフト プレイグラウンズ)は、iOSのアプリを作るための言語「Swift」を使えるようになるための、プログラミング学習アプリです。iPad用とMac用があります。
ゲーム形式で自然にSwiftを学べるので、いずれはiOSのアプリを作りたいと考えている人におすすめです。
ロボット、楽器、ドローンなどと連携してプログラミングをすることも可能です。
タイプ | ブロックタイプ テキスト言語、ビジュアル言語 |
開発元 | Apple Inc.(アメリカ) |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | iOS |
対象 | 小学校高学年、中学生、高校生 |
無料 | 〇 |
Viscuit
Viscuit(ビスケット)は、ブロックタイプとはまったく違う独自ルールタイプの言語で、パソコンのディスプレイやタブレットに描いた絵を動かしてゲームやアニメーションを作ります。文字を一切使わないので、未就学のお子さんでも使うことができます。
操作は単純ですが、組み合わせがさまざまなので、複雑なことができるのが特徴。学校や子ども向けのプログラミングスクールにも導入されています。
Viscuitについては、こちらの記事でより詳しく解説しています。

タイプ | 独自タイプ ビジュアル言語 |
開発元 | 合同会社デジタルポケット(日本) |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | ブラウザ、iOS、Android |
対象 | 未就学、小学校低学年 |
無料 | 〇 |
Springin’
Springin’(スプリンギン)は、iOS専用のアプリです。
これも、ブロックタイプのプログラミングとは全く違う独自ルールタイプの言語です。
操作はとてもシンプル。指で画面に絵を描いたり、写真を取り込んだりして作成したアイテムに「重力」・「回転」・「触れたら…を動かす」などのルールをつけ加えて、自由に組み合わせます。これでゲームやパズルなどを簡単に作ることができます。
プログラミングをしている感覚がないため、ゲームを作る楽しさだけに集中できるのがSpringin’の大きな魅力です。
ガイドが丁寧で、お子さんが一人で学びやすい工夫がされているのもおすすめポイントの一つです。
タイプ | 独自タイプ ビジュアル言語 |
開発元 | 株式会社しくみデザイン(日本) |
日本語対応 | 〇 |
動作環境 | iOS |
対象 | 未就学、小学生、中学生,高校生 |
無料 | 〇 |
プログラミングの家庭教師『Tech Teacher』
ビジュアルプログラミング言語でお子様がプログラミングに興味を持ったら家庭教師をつけてみませんか?
本Blogを運営するTech Teacherは、プログラミングを学びたいお子様一人ひとりに最適化された形の完全マンツーマン指導を提供します。
一人ひとりに最適化された完全マンツーマン指導を提供
完全マンツーマン指導
集団授業は周囲の生徒に進度を合わせる必要があったり、雰囲気に呑まれてしまったり…といったお悩みが多くあります。
完全マンツーマン指導ならプログラミングに没頭することができます。
決められたカリキュラムやコースがない
カリキュラムやコースが決められていると、教材の難易度が合わなかったり、やりたいことができなかったりといったお悩みがあります。
Tech Teacherでは、あえてカリキュラムやコースを用意せず、小学生のお子様の性格・目的・プログラミング経験などに合わせて講師や指導を調整します。
ご家庭様の負担を最小限にする柔軟なシステム
Tech Teacherは家庭教師形態のサービスであるため、例えば以下のような柔軟な対応が可能です。
オンライン/オフラインの選択が可能(送迎の必要なし!)
スケジュールを固定にする必要なし!不定期にすることが可能
月ごとに授業の頻度を変更することが可能
以下のボタンからさらに詳しい情報をご覧いただけます。
まとめ
このように、子ども向けの無料プログラミング学習サイトが増えていますので、気に入ったサイトを見つけてぜひやってみてください。
最後に、近い未来の話をしましょう。
最近、新しいシステム開発の形として「ノーコード」というツールがでてきました。これは、ビジュアルプログラミング言語の進化形で、直観的にシステムを組んでいくことができます。WordPressもノーコードの一つの形です。まだまだ進化の途中ですが、すでにMicrosoftやGoogleなどが力を入れ始めています。
ノーコードが世界を席巻する頃、大切になってくるのは、新しいものを論理的かつ正確に創り上げる力です。今からプログラミングでお子さんの創造力を拡げ、論理的思考力を鍛えてあげましょう。