こんにちは。Tech TeacherのKids Blog編集部です!
お子さんがマイクラにハマっているという保護者の方で、こんなお悩みはありませんか?
「デスクトップパソコンは買えないからノートパソコンが欲しい」
「家にノートパソコンはあるけどマイクラが遊べるか分からない」
そんなお悩みを持つ保護者の方に向けて、グラボ(グラフィックボード)の無いビジネス向け・家庭向けノートパソコンにマイクラを入れて検証してみました。
基本の統合版、JAVA版、マルチプレイやMODなど、遊び方別に5タイプに分けて試しています。
この記事を読めば、安価なノートパソコンで満足いくマイクラプレイができるか分かりますよ。
ノートパソコンでは、マイクラのプレイは重い?難しい?
マイクラはさまざまな機種でプレイできますが、やり込む人ほどスペックの高いデスクトップパソコンを使っています。一方で、マイクラの必要スペックは決して高いものではありません。
多くのプレイヤーからは「マイクラはノートパソコンでは厳しい」という声があがりますが、結局は遊び方次第です。
遊びたい内容と必要なスペックがかみあっていれば、ノートパソコンでも十分楽しく遊べます。
【公式】スペック情報
参考として、マイクラの公式サイトに掲載されてるスペック情報をご紹介します。「最小要件」は最低限の動作が保障されるレベル、「推奨要件」がこれだけのスペックがあればおおむね大丈夫、というレベルです。
- Java版の場合
項目名 | 最小要件 | 推奨要件 |
---|---|---|
CPU | Intel Core i3-3210 3.2 GHz以上 または AMD A8-7600 APU 3.1 GHz以上 または Apple M1以上 | Intel Core i5-4690 3.5GHz以上 または AMD A10-7800 APU 3.5GHz以上 |
RAM メモリ | 2GB | 4GB |
ビデオカード | CPU内蔵の場合: OpenGL 4.41 を搭載した Intel HD Graphics 4000 (Ivy Bridge)以上 または AMD Radeon R5 シリーズ (Kaveri ライン)以上カード・ボードの場合: OpenGL 4.4 を搭載した Nvidia GeForce 400 シリーズ以上 または AMD Radeon HD 7000 シリーズ以上 | カード・ボードの場合: OpenGL 4.5 を搭載した GeForce 700 シリーズ以上 または AMD Radeon Rx 200 シリーズ |
OS | Windows:7 以降 または macOS :10.14.5 | Windows:10 以降 または macOS : 10.14.5 Mojave以降 |
空き容量 | 最低1GB | 4GB |
- 統合版(Windows)の場合
項目名 | 最小要件 | 推奨要件 |
---|---|---|
CPU | Intel Celeron J4105以上 または AMD FX-4100以上 | Intel i7-6500U以上 または AMD A8-6600K以上 |
RAM メモリ | 4GB | 8GB |
ビデオカード | Intel HD Graphics 4000以上 または AMD Radeon R5以上 | NVIDIA GeForce 940M以上 または AMD Radeon HD 8570D以上 |
OS | Windows 10バージョン 19041.0 以降 | Windows 10バージョン 19041.0 以降 |
プレイが重くなる原因とパターン
マイクラを通常通りプレイしている間は問題がなくても、唐突にガクっと動作が重くなる時(=ラグ)があります。多くは、「モノが多すぎる、範囲が広すぎる」ことが原因です。
動作が重くなる主な原因
- MOBやパーティクルがたくさん画面に出ているとき
- 自動化機械など、レッドストーン回路をたくさん設置したとき
- 大きな建築を作るためなど、表示範囲(チャンク)を広くしたとき
- 影MODなど、影響の大きいMODを入れたとき、MODを複数使うとき
これに加えて、マルチプレイの時には通信が重要になるため、通信速度によって動作が遅くなることがあります。
重くなる状況でも、その処理をさばききれるスペックがあれば問題ありません。スペックが低ければ低いほど、ひとつひとつの状況が処理に負担をかけてしまうので、注意が必要です。
【実証】ビジネス用ノートパソコンで、どこまでマイクラできる?
今回は電気店でも売られている、NEC製の少し古いノートパソコンで色々な遊び方を試してみます。
このパソコンは、実際に筆者が普段使っているものです。オフィスソフト程度のレベルを要求して買ったもので、当然ながらグラフィックボードはありません。スペック情報はこちらの通りです。
メーカー・型番 | NEC NS750/G |
---|---|
CPU | Intel Core i7-7500U CPU @ 2.70GHz 2.90 GHz |
GPU | インテルR HD グラフィックス 620(CPU内蔵型) |
メモリ | 8MB |
OS | Windows 10 |
製造年 | 2017年 |
統合版・バニラ環境の場合
まずは一番動作の軽い、統合版でバニラ(追加なし)の状態です。
プレイ条件
- ゲームバージョン:1.20.1
- ゲームモード:クリエイティブ/ノーマル
実際のプレイデータ
- ソフト起動時間:42秒
- ワールド起動時間:24秒
- 動作の安定度:★5(常時安定している)
Mobをあれこれ50ばかり追加して、このあと雨も降らせてみましたが、動作は安定しています。
空中移動で走り回っても、ラグは見られませんでした。
JAVA版・バニラ環境の場合
統合版より重いJAVA版です。こちらも、MODやパック一切なしのバニラ環境で試してみます。
プレイ条件
- ゲームバージョン:1.20.1
- ゲームモード:クリエイティブ/ノーマル
実際のプレイデータ
- ソフト起動時間:1分24秒
- ワールド起動時間:57秒
- 動作の安定度:★4(ややラグが見られる)
起動直後や地形がロードされるチャンクの境目、ダッシュで走り回るとややラグが見られました。
こちらでもMobを増やしてみたり雨を降らしたりしましたが、動作には特に問題はなさそうな手応えです。バニラ環境はシンプルなだけに、動作に余裕がありますね。
統合版・マルチプレイの場合
マイクラで遊ぶとなると、やりたくなるのがマルチプレイ。多人数でのテストは残念ながら用意できませんでしたので、2人でのお試しです。
プレイ条件
- ゲームバージョン:1.20.1
- ゲームモード:クリエイティブ/ノーマル
- マルチプレイ:自分+1人(PC統合版)
プレイデータ
- 動作の安定度:★4(ややラグが見られる)
ひとまず建築でそれぞれ動いていましたが、周りに敵対Mobが湧きだしても、特に固まることはありませんでした。
時々、通信の処理が挟まるためか、ラグはあります。頻度はそう高くないので、慣れてしまえば気にならないレベルです。
JAVA版・MOD導入の場合
JAVA版で遊ぶとなれば、やりたいのがMODの導入です。MODも幅が広く、動作の軽重もさまざまなので、あくまで1つのサンプルとしてご覧ください。
プレイ条件
- ゲームバージョン:1.19.4
- ゲームモード:クリエイティブ/ノーマル
- 導入MOD:forge、Animalistic、GeckoLib
「Animalistic」は以前ブログでも紹介した、動物を追加するMODです。ファイルサイズも11.7KBなので、追加するMobもアイテムも十数種類で、MODとしては小規模な部類でしょう。
プレイデータ
- ソフト起動時間:1分56秒
- ワールド起動時間:38秒
- 動作の安定度:★3(常時、多少のラグが見られる)
追加された動物Mobを登場させるには、サバイバルモードの場合は召喚用のアイテムが必要です。今回はクリエイティブモードなので、スポーンエッグから全種類を呼び出してみました。
乗った状態で空中移動/水中移動もしてみましたが、操作に対して映像がやや遅れて動きます。時に素早い操作が必要なサバイバル時にはちょっと辛そうです。
JAVA版・MOD(影MOD)導入の場合
動作が重く、かつ人気が高いのが、シェーダー効果が使える影MODです。
プレイ条件
- ゲームバージョン:1.20.1
- ゲームモード:クリエイティブ/ノーマル
- 導入MOD:Optfine、ComplementaryShaders
ComplementaryShadersは影MODの1種です。ファイルサイズは3.3MBとやや重め。過去の記事でも触れています。
プレイデータ
- ソフト起動時間:1分15秒
- ワールド起動時間:55秒
- 動作の安定度:★2(かなりカクつく)
起動の時点で一度「応答なし」の表示が出ました。待機しているうちに正常になりましたが、影MODの重さがうかがえます。
流石の影MOD、風景は大変美しいのですが、一歩動くたびにガクガク、といった具合で、機敏なプレイはとてもできる状態ではありませんでした。BGMのロードが上手くいかず、ブザー音のような音が聞こえるくらいです。
スクリーンショットを取るだけ、が精いっぱいの使いどころですね。
【番外】家庭用ノートパソコンで、どこまでマイクラできる?
今回、テストするにあたりもう1台ノートパソコンを準備しました。当時、「インターネットを見るだけなら安いので十分!」と割り切って買ったものです。スペックは以下の通り。
メーカー・型番 | Lenovo IdeaPad320 |
---|---|
CPU | Intel Celeron CPU N3350 1.10GHz 1.10 GHz |
メモリ | 4MB |
OS | Windows 10 |
製造年 | 2017年 |
残念ながら統合版は起動したものの、5分経っても画面にボタンが現れず、JAVA版は起動すらできずという有様でした。
よくよく調べてみると、スペック的には統合版・JAVA版とも、CPUが最少要件を下回っていることが分かりました。
パソコンのスペックは、ぱっと見では中々判断できません。現在の新品であればこのスペックを下回ることはありませんが、中古品の購入をお考えの場合は、慎重に見定めていきましょう。
グラボ無しノートパソコンでマイクラ、実証結果より
少し古いノートパソコン、性能を重視していないノートパソコンでは、やはりマイクラをフルに遊びきるようなプレイは厳しいようです。
今回使用したノートパソコンと、マイクラをプレイする要件として挙がっているCPUの性能を比較してみると、以下の順になります。(データは「Geekbench5/64bit・Multi-Core」条件でのベンチマークの値)
JAVA版 推奨要件 Intel Core i5-4690 3.5GHz | 2913 |
---|---|
★ビジネス用ノートPC Intel Core i7-7500U 2.70GHz | 1826 |
統合版 推奨要件 Intel i7-6500U | 1795 |
統合版 最少要件 Intel Celeron J4105 | 1520 |
JAVA版 最少要件 Intel Core i3-3210 3.2 GHz | 1328 |
★家庭向けノートPC Intel Celeron CPU N3350 | 663 |
お持ちのノートパソコン、購入したいノートパソコンと比較して、参考にしてみてください。
手持ちのノートパソコンでマイクラが満足に遊べない場合
手持ちのノートパソコンで満足できない場合の対策として、3つの方法をご紹介します。
設定を調整してしのぐ
少しでも負担を軽くしたい場合は設定を調整してみましょう。
- 描画チャンクの範囲を狭くする
- 画質を落とす
- 葉や雲の描写設定を変える
設定の項目のなかで、動作の重さに関わる部分は主にこの3つです。
統合版であれば、以下の記事に画面と内容が載っているので、参考にしてみてください。記事はSwitchの場合ですが、項目や内容は他機種の統合版もほぼ変わりません。
(ノート)パソコンを買い替える
根本的な解決を求めるのであれば、やはり確実なのはパソコンの買い替えでしょう。
ノートパソコンの寿命は5年~10年と言われています。使う頻度が高いのであれば、突然の故障に備えて買い替えておくのも賢い方法です。
先日掲載の記事で紹介したパソコンは、安い上にどれもJAVA版推奨要件より高いベンチマークの値となっています。こちらから選ぶと安心ですよ。
MODでバリバリ遊ぶようなスペックを希望する場合は、こちらも参考にしてみてください。
マイクラのソフトはMicrosoftアカウントをベースに管理されているため、パソコンを買い替えてもソフトを新しく買い直す必要はありません。
新しいパソコンで使うときは、Microsoftストアにソフトを登録してあるMicrosoftアカウントにログインして、インストールのボタンを押せば大丈夫です。アカウントの情報だけ、以前のパソコンを使っているうちに控えておいてください。
外付けグラフィックボードを検討する
パソコンのパーツの一種に、「外付けグラフィックボード」があります。その名の通り、パソコンの外に別で置いて、ケーブルでつなぐことでグラフィックボードとして使えるものです。
必要な端子の種類など、使うために一定の条件があるため注意が必要です。設置できれば、一度にプレイ環境が向上するでしょう。